フランスに行ってきた。推しに会うための休暇だ。
すごく疲れたし首と肩が飛行機によるダメージを受けすぎて後ろを振り向くと痛い。それでも、行ってよかった。文化の違いを感じた。食べ物や飲み物の違いや、お家のあり方の違いも。ちょっとフランスに住んでみたくなった。治安の良いエリアだったし1週間くらいだから良い印象しかないのだろうとは思うけど。
なかなか日常に戻ることができず、試行錯誤している。今日はいいかげんに、買ってきたものではなくて夕飯を自分で作らなきゃ。
日常に戻る取り組みの一つとして書きさしにしていた応募用の小説を読み返したら、まあ悪くはないんだけどイマイチ面白くない気がしてきている。応募しようと思っていた賞にもそぐわないように感じる。もうかなり期限は迫っているのに一から戻って再検討する形になってしまうかもしれない。
亡くなってしまった、小説の先生のことをふとした瞬間に思い出す。生前にもっとたくさん本を読みなさい、特に古い文学を、と言っていた。ああなんで忙しさにかまけてやらなかったんだろう。その頃はただ新しいものを作るのに必死で、その準備ができていなかった。他に優先することもあった。でも、少しずつでも、ぼんやりしている時間を縫って取り組めばよかった。文体のバリエーションも、語彙力も、ぜんぜん足りていない。こんなことをして行きつ戻りつしている間に、人生が終わってしまうのかもしれないという焦りと少しのあきらめ。
先生のことも、非日常だ。もうすぐ先に迫っている転職も。
非日常で感じたことを少しでも日常に組み込んでいかなければならない、とぼんやりコーヒーを啜りながら思う。まずは図書館に寄ってから帰ろう。時間が全然足りなくて歯痒い。明日は仕事だし、積読も溜まっているし、借りたところで読めるかどうか。でもほんの少し、違うことを始めてみよう。