これがなければ人生もっと幸せだったのにと思うもの。私にとっては頭痛、アトピー、天然パーマ。幼いころから馴染んできて、自分の一部としてそれなりの距離で付き合えるようになってきたが、それでも時々いやになる。
今日は土曜日なのに早起きできて、喜び勇んで外に出かけたのに途中で頭が痛くなってしまった。仕方なく帰ってきて横になっていたがどうにもこうにも痛い。上の階に置いてある薬を取りに行く元気も出ずにひたすら横たわっていたらそのうち寝てしまった。せっかく早く起きたのに。何の意味もない。起きてなんとか昼ご飯を作り、ついでに薬を取ってきてごろごろし、夕方になってやっとましになった。計5時間くらいは頭痛のせいで無駄にした。やりたいことはいろいろあったはずなのに。
転職の前後でアトピーも酷くなっていた。春先はいつもアトピーが悪化するのだけど今年は特に酷くて、全身に水泡と掻き毟った跡ができた。体が醜い傷だらけになり、痒みであまり眠れないと、当然ながら気分は低空飛行になる。仕方なくいきつけの病院に行き、いつもの薬をもらう。今回はいったんそれでよくなったものの、すぐにぶり返してしまい、つい先日も医者に行った。アトピー歴も長いので、「いつもの薬ね、今回は多めに出しとくから」と自己管理を促す先生との付き合いが楽で安心できる。皮膚科は本当に相性の合う先生を探すのが大変だ。下手に医者を変えると検査だ光治療だ新しい薬だと色々面倒事が起こることを学んだので、「いつもの薬」を症状によって調整しながら出してくれる今の先生のところに、少し遠くても通ってしまう。大人になってアトピーがなくなる人もいるというが多分私は難しいだろう。アトピーという名称でなくなったとしてもとにかく肌が弱くて汗や紫外線の刺激やストレスがダイレクトに湿疹や痒みに繋がる。皮膚科通いがやめられる気がしない。
いつまでも梅雨がだらだらと終わらないせいで天然パーマについても思い出させられる。こちらは数年前に縮毛強制をかけるのをやめてから付き合い方がわかってきて自分の個性と胸を張って言えるようになってきたものの、この時期になるとやはりストレートヘアーの人がうらやましくなる。髪の毛がくるくるだから、あまり長く伸ばすことができないし短すぎるとそれはそれで大変なのだけど、ストレートヘアーだったら短くも長くも、自由自在にできたはずだ。「トレードマーク」と言えるような髪型は、逆に言えば「これしかできない」のだ。他の見た目にしようと思うとお金や手間がとてもかかる。ストレートヘアーの人がうらやましい。私も髪の毛を自分の好きなようにしてみたかった。
そんなわけで低気圧からくる偏頭痛や雨で家の中にこもっているがゆえに発生する緊張性頭痛、春から夏の湿気の多さでうねる髪と汗やらなにやらが原因の体の痒み。これだけのものが重なったらそりゃあ気分も暗くなるだろう。それがずっと積み重なったら、きっと性格にも影響を及ぼしているであろう。特にアトピーと天然パーマに関しては論文が書けそうなくらい結構いろいろ思うところがある。見た目に大きく関係する要素だから。私は今の自分の性格が嫌いではないしそれを形作ったものの一つであるならば仕方ないと思わなくもない。でも、それらがなかったら、どんな人生だっただろうかと夢想することもある。少なくとももう少し、明るい性格になっただろうしもっと早いうちからオシャレにも興味をもっただろう。どこかで選んだ道筋が、変わったかな。出会う人や行く場所や、関係性が変わったかな。でもそう考えると今の人生はまあまあ幸せだから、やっぱり頭痛、アトピー、天然パーマとうまいこと付き合いながら生きていく道を前向きに考えていってやらなくもない。