まゆびらき日記

虚実ないまぜの日記と小説。

20231112 寒さに弱いのでダウンを着た。

 朝からとても寒かったのでついにダウンを着た。昨日はまだ、ふわふわのファーコートがやっと着られてうれしがっていたのに、今日の寒さはもう駄目だった。

 私は寒さに弱い。とても弱い。

 寒くなってくるとほんのちょっとしたことで気分が上下する。そしてそこから気を逸らせなくなる。反芻ばかりしていると心の調子を崩すきっかけになると知っている。でも、その癖をやめるのが結構むずかしい。

 今日は、先週仕事で言ってしまったことを思い返していた。時々、本当には思っていないようなことを言ってしまう。私の中には、なんでもオラオラと進める威勢のいい自分と、ゆるく地味に目立たず働いて家庭と趣味を大事にしていたい自分がいる。仕事中は大体、前者が出てくる。でも、金曜日の仕事が終わって、土曜日、日曜日と時が進むにつれて、ゆるく働きたい自分が、もうつらいからやだよー、なんで自ら仕事増やすようなこと言っちゃうんだよー、私の馬鹿馬鹿と言い始める。分裂している。文フリで買ってきた本を読んでいても、ゆるくやりたい自分を威勢の良い自分が責め始めたりする。こんなことやってる場合ではない、足りないと思うなら今すぐ動きなさいよと叱咤している。でも日曜日の私はうまく動き出せない。

 対して、パートナーはなんだか今日はぱきぱきと動いている。こたつでごろごろしながら時々本を読むことしかできていない私を尻目に、お風呂のカビ取りをし、来週のお弁当の具材を作り、時々あったかいお茶をくれた。ありがたい。夜になってやっと少し動く気になった頃、パートナーが豚肉を買い忘れちゃったねと言うから恩返しのような気持ちで出かけることにした。
 ずっとこたつでごろごろしていたから、まだ私の体や周りの空気はまだ少し暖かくて、それをダウンで閉じ込めて出かけた。マスクでも覆えない頬から上がひんやりとした。手足が冷え切る前にスーパーに飛び込んで、必要なものだけ買ってさっと帰宅した。行って帰ってきても、それほど疲れ切らずに済んでよかったなと思う。

 明日もきっと、朝起きたら戦闘モードの私がいつの間にかうまくやるんだろう。これがずっと長く続けられるような気もしないけれど、私も彼女も浪費家なので、お金はできるだけ多く稼ぎたい。できるところまではやっていくしかない。
 いつか、ちょうどよく両方の自分の折り合いをつけられる日が、来るんだろうか。ひとまず、これからまだまだ続いてゆく冬に備えて、うまく寒さを乗り切れる方法を考えるしかない。